吉行淳之介〜抽象の閃き〜を読了した。

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これは吉行淳之介の評伝である。

2016年に発売され積読になっていたものを、ようやく読了したわけである。

 

著者は加藤宗哉。

 

加藤宗哉氏は、狐狸庵山人こと遠藤周作の愛弟子である。

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遠藤が三田文学の編集長だった時に、氏は慶應ボーイで三田文学に参加され、遠藤が帰天するまで親しい間柄であった。

 

そんな加藤宗哉氏はすでに遠藤周作の評伝を発表しており、遠藤フリークの小生はかなり興味深く読ませてもらった。再読するほどであった。

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(右の若者は民放連会長の遠藤龍之介氏)


吉行淳之介といえば遠藤周作と同じく第三の新人であり、遠藤の盟友でもあったので、小生も随筆などは少し読んだことがある。

 

しかし純文学は驟雨で挫折したままだ。

今回この評伝を読み、なぜ挫折したかわかった。

 

簡単に言ってしまうと吉行の小説は、現実から非現実への飛翔に重きを置いているところがあるのだ。

純文学をあまり読まぬ小生、それでなくても読むのが遅く想像力が足りぬのだ。

そこで挫折してしまった。

だが、この評伝を読んだからには吉行の小説を再び読みたいと思っている。

 

また、このブログはまさしく吉行淳之介の小説作法を真似ているところがある。

現実から非現実への飛翔。

心理ではなく生理のメカニズムの抽象化。

繰り返された改稿の果てにたどりついた文体の美。

これはまさにこのブログが実践しているところである。

 

そんなことを書いておったら、周作クラブから会報が届いた。

 

河出書房新社から遠藤周作の新刊が続々出ておる。

 

今年も遠藤先生から目が離せない。